被災地鋸南町:或る家の被害状況

鋸南町の被害についてTVやネットの情報が多くなったお陰で支援物資も溢れるほど届き、町としては受け入れを休止するほどの状況になっています。今後は瓦礫の片づけを行うボランティアと義捐金を含めた経済的な支援に中心が移りつつあります

週末のまた現地に行くことになるので、その前に我が家の被害状況を記事にすることにしました。
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被災3日目に訪れた時に状況です。2階建ての古民家ですが、台風の烈風が家の右上と左下から吹き抜けて被害をもたらしました。

家の周りは防風林に囲まれていますが、背の高い2階建て故に、防風林から飛び出している2階の屋根瓦が吹き飛ばされました。右側にダメージが大きいのは背後にマンションがあって、その陰に隠れて左側が守られたということだと思います。

左下の被害は外からは分かりませんが、この部分は防風林が途切れていて、それが被害の原因と思われます。いずれにしても防風林のガードのないところが被害を受けているわけで、昔の人の知恵は偉大だと思いました。
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台風の烈風が2階の屋根瓦を吹き飛ばして1階の屋根と家の周囲に瓦の雨を降らせていました。家の周りは折れた木の枝や割れた瓦だらけとなっています。何かのタイミングで不安定な瓦が再び降ってくる可能性もあります。
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我が家は縁側にウッドデッキを増設していましたが、デッキの表面には瓦が落ちた時の傷跡が沢山ついていました。

家の中に入ると砂だらけ。スカスカの古民家なので台風の後に砂だらけになるのは毎度おなじみの光景です。普段よりも砂まみれ度が酷い状態でしたが、それは周りの被害を見ても納得できます。
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まずは屋根瓦の被害が大きかった2階の様子を見に行きます。2階は板の間と和室で、屋根瓦が飛んだ場所の下が板の間です。

床全体がびっしょりと濡れており、屋根からの台風の雨水が浸水して天井を通して室内に降ってきたということが分かります。机の下に敷いていたマット、椅子もびっしょり濡れていました。(あとで確認したら和室の方も若干の浸水が認められ、畳が湿っていました
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椅子を外に出して倒してみるとご覧の通り。水をすっかり含んだスポンジ状態になっていました。マットも同様なのでまずは天日に干します。
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そして2階の部屋の中は浸水被害と相まって泥だらけ、砂まみれ。棚に置いてあったラジカセの写真ですが、この通りです。部屋全体がこんな感じになっていました。

家の室内がこんなになっているというのは信じがたい景色です。
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1階に降りてみると、板の間の真下の和室も浸水した水でびしょびしょでした。

天井から染み出した水が電灯を伝って垂れたらしく、真下に置いていたコタツ机がちょうど水を受け止めるような形になっていました。もちろんそれだけでは受け止められず、畳は水を含んで濡れています。

濡れたままにしておけないので畳を上げて乾かします。被災3日目は午後から勝山へきて、日没には東京へ引き返すことになったので部屋干ししかありません

畳の下の床板までも濡れていました。この床板は変えていないので建築当初の90年前のままです。上に乗るのがちょっと怖かったです。
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1階のもう1つの和室を開けるとこのようになっていました。

お判りでしょうか、畳2枚が浮き上がって下に敷いてあった新聞紙が外に出てしまっています台風の強力な風が家の床下を通り抜けて床板ごと重たい畳を浮き上がらせたということ。信じられないような風の力です。

この部屋は浸水被害はありませんでしたが、砂まみれになっています。
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縁の下を見てみると、ガザニアの植込みが押し倒されていました。床下を抜けた強風の吹き出し口にあたり、一気になぎ倒されてしまったようです。
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とりあえず浮き上がった畳を上げて、浮き上がった床板をはめ込んで元に戻しました

いずれにしても4部屋のうち浸水被害が3部屋、4つの部屋は全て泥だらけ砂だらけでスリッパ代わりの草履で廊下/畳の区別なく歩き回ります。とてもじゃないけど宿泊は不可

ただ幸いなことに2階の浸水した部屋の押し入れは数年前に綺麗に直しており、水浸しになることはありませんでした。これがなかったらもっと大変だったでしょう。


最悪2階に上がったら青空が見える状況を覚悟して、ブルーシートやロープ、長靴、軍手を用意していました。のこぎりは家にあったはずだからOK、ガラスや折れた柱が散乱していれば長靴が必要だろうと、いろいろ考えていたので想定していた最悪よりは良い状態でした。

家の雨戸も30年ほど前にステンレスのものに変えており、それが台風の強風に耐えてくれました。その前の木の雨戸であれば、丸ごと吹き飛ばされていたでしょう。(実際に隣の家の雨戸は吹き飛ばされて窓のガラスも割れていました

想定していた最悪よりマシとはいえ、人が住める状況ではありません

被災3日目は15時に到着し、17時半には東京への帰路につきました。短時間でできること、ということで2階の水浸しになった椅子とマットを外に出して天日に干し、濡れた畳を上げて部屋干し。あとは砂まみれの室内の掃除

家じゅうが砂だらけで、停電中なので掃除機は使えません。(そもそも砂を掃除機で吸い込むと故障してしまうとのこと

結局、箒で砂を掃き出すことになります。いろいろ道具を持ってきましたが、箒は家にあった1本だけ。しかも塵取りは机の上を簡単に掃く手帚用の小さいのしかありません。箒と塵取りは完全に頭から抜けていました

しかも家じゅうが砂まみれなので何回掃き出しても全然きれいになりません

被災5日目の3連休は朝から勝山へ来て、家じゅうを開けて空気を通して始まります。屋根のブルーシートは前日に掛けて貰うことが出来ましたので、濡れた畳を外に出して天日に干して、家の中は箒で繰り返し掃除します。(泥だらけの2階は手付かずで1階だけ
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庭の瓦を拾い集め、散乱している折れた木の枝なども集めて山を作ります。湿っていた床板も外して干しました。(この山は被災2週目にボランティアさんに持って行ってもらいました

丸2日天日に干した畳が乾いてから床板をはめ込み、畳を戻し、そこから箒で再び掃除。そのあとに雑巾がけをして、漸く和室2部屋を草履を脱いで座れる状態になりました。ちなみに2階の板の間は1週間たっても水気を含んで色が変わったままです。

停電は被災7日目にしてようやく回復復電のタイミングで火災になることもあるので(実際に町内で火災発生)、ブレーカーを少しずつ入れて電球の通電確認のみを行いました。冷蔵庫は電源を抜いており、中のものは全て東京へ引き上げました。

廊下、台所、階段、2階の掃除は被災2週目の週末に行って、箒で砂を掃き出し、復旧した電気を使って掃除機をかけた後で雑巾がけをして復旧させました

すごく疲れて大変なのでしたが、幸いなことは濡れた家財が少ないことでしょう、椅子とテーブルくらいで済んだのは2拠点生活ゆえの家財の少なさです。実際の生活をしていたとしたら、本棚やベット、箪笥、テレビ、パソコンなどが家の中にあるわけで、それが浸水して処分となったら、家の中から運び出すところからしなければなりません

冷蔵庫、洗濯機を海岸の瓦礫置き場に運び出している家も少なくないのです。屋根が完全に吹き飛ばされた家では、更に折れた柱や屋根板の処分も加わります。居住不能の状態にはなりましたが、まだ幸運だったと思います。

それでもよく見ると天井板には泥水の後が残っており、よく見るとカビが発生していました。土壁は表面がベコベコしていて、これも水を含んだせいかもしれません。とにかく頻繁に行ってよく風を通すしかないなという感じです。

概ね住めるようになったので被災2週目は2泊することが出来ました。家の中は多少ザラザラするものの元通り。屋根の本格修理はどう考えても年明けになりそうです。


鋸南町は現在、台風15号により町全体が大きな被害を受けています。
下記にて義捐金の受付を行っていますので、皆様のご支援をお願い致します!!

ふるさと納税:令和元年台風15号 千葉県鋸南町



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